祖父のお葬式以来、

初めて藤沢の実家に戻って

やっぱり一階にいるはずの祖父がいないのは至極違和感を感じる。

わたしは藤沢の実家のお風呂が大好きだ。

風の音がして、隣のうちからテレビの音がこぼれてきて、

庭にはベル（犬）の鎖の音がする。

このお風呂が大好きな要因の一つに

祖父と祖母の会話がお風呂まで聞こえて「家族がいる」という安心感があったことに

今になって気がつく。

２４歳の私が、世界に参加する時間は、あとどれくらい残されているだろう？

その参加期間内に、どれだけの人と出会い、何を学び、今の友達・家族とどれだけ

語り合い、時間を過ごせるのだろうか

８０歳まで生きるとして残り５５年。２００７５日だ。

美容院には、だいたい２か月に一回いくわけだから

美容院にいくのはあと３３４回になる。

そうやって数えると、ひとつひとつの行動、生活の習慣は

最後の時間に向けて少しづつ減っていっている。

あと何回、家族みんなで食事や旅行にいくだろう

そんなことは、小学校・中学校の時に考えすぎて

いつも一人で泣いていたことを思い出した。

お風呂に入ると、会話が聞こえなくて

やっぱり悲しくなった。