2013年2月アーカイブ

少し久しぶりのブログです。今日は、初めて茨城県は古河という町に行きました。年末にデジタルガレージさんという会社の企業パーティの演奏でご一緒になったサックスの三四朗さんという方に誘っていただき、足利銀行さま、その取引先の会社様の集まる企業パーティでの演奏で歌わせていただきました。当日までどんな場所でどんな風に演奏するのか、知らなかったのですが、ギタリスト木村純さんと共演させていただくということだけは知っていました。

    

平岡雄一郎さんのおかげ、ダルーアのおかげで、私はなんだかギタリストの方との相性が良い気がします。なのでなんとなくですが、初めましてのピアニストの方より、初めましてのギタリストの方との演奏のほうが緊張が少なくてすんだりします。

   

「初めまして」の木村純さんは、三四朗さんと同じくとてもソフトで柔らかい空気を持った方でした。お二人はサパトス(ポルトガル語で靴という意味)というユニットをやっていて、ボサノバを中心にカバーからオリジナル曲までいろんな音楽をお二人流に演奏されるとても素敵なデュオです。

    

演奏では、Smile, L-O-V-E, Route66, Ipanema,Cant help falling in love with you等、会場にいらっしゃる皆さんができるだけ耳になじみのある曲を選んで演奏しました。サウンドチェックもリハも無しでの本番でしたが、3人の相性はばっちり。とても楽しい時間でした。会場にいらしたたくさんの方々にCDも買っていただきとても嬉しかったです。

      

帰り道、木村純さんに途中まで送っていただきました。車中、「お金を払わねばいけないのでは?」と思うくらいに貴重で、とても学びと気づきの多いお話を聴かせていただきました。

        

木村さんは、伊藤忠商事につとめ、BMWにつとめた後、50歳近くになってからギタリスト、ミュージシャンになりました。色々な経緯がおありで、それを全て書く訳にもいかないので、勝手ながら割愛させていただきますと、とにかく彼は「音楽家」という仕事をとても客観的、同時に主観的に受け止めているのだなあと感じました。14歳のときからボサノバギターを弾き、サラリーマンの間もずっと在日のブラジル人とブラジル音楽をやり続け、今は毎日ライブや、ギターを教える仕事をされています。そんな面白い経歴をお持ちのため様々な企業のセミナー等で講師として呼ばれることもあるとのことで、そのときに一番覚えておいてほしい二つのことがあるといいます。

1つは、「会社や、他人、自分が属する何かを頼るのではなく、一番に信じて頼るべきは自分自身であるということ」

2つ目は、「とにかく、続けること」

私なんかの経験と木村さんとは比べ物になりませんが、私もリクルートで働いていたとき、大学にいたとき、その間は、なんだか自分を囲む肩書きや、自分を囲む環境に頼っていた部分があって、実際何も肩書きがなくなったときの自分に何が残るのかと不安になったときもあったりしました。それでも、3歳から大好きな「歌を歌う」ということを何があっても続けてきた。多かったり、少なかったり、うまかったり下手だったり、色々あってもとにかく続けてきたんだっていう事実だけが自分の自信であり、自分を支える軸になったりしていました。木村さんは言います。人間はそんなに強くないから一度離れたものをもう一度始めることにはエネルギーもいるし、難しいこと。もちろんやらない時期もあって当然かもしれないけど、それでも、とにかく続ける。やり続ける。少しでも。 どんなことでもいい。小さなことでも大きなことでも、どんなことでもいいから続けることがすごく大事。

         

ミュージシャンは「わくわくすること」が仕事なんだよ。ステージで、わくわくしていること、楽しんでいることが絶対的に必要なマナーでありルールであると。いやー本当にそうだなと思います。

        

           

いやー、でも本当、うまくかけないのが残念ですが、自分の知らなかったところに、いろんな人がいるなあとつくづく思う日でした。そしてそんな木村さんは、うちの父と同い年でした。眠くてうまく文章がかけません。でも、書きたかったんです。今日。

   

いろんな人がいて、色々な歴史を背負って、今がある。私も今、浅い歴史を背負って、深い歴史を刻む過程の一部にいるのです。