竹下清志さんは、いつも時間に正確である。
「時間に正確」な人というのは
①時間を守らないととにかく落ち着かない性分の人
②すんごく意識して時間を頑張って守ろうという人。
勝手ながら推測するとおそらく清志さんは後者なんじゃないかとおもっている。
竹下清志さんは、吉祥寺にくるのが34年ぶりだという。
私の生まれる前に吉祥寺に来た以来、彼は来たことがない。
吉祥寺Stringsにくるのも、吉祥寺でライブをされるのも初めてだという。17時入りで、私は16時半に到着し、店内で楽譜のチェックや発声練習をしていた。そして竹下さんは、ホームの大阪にいらっしゃる時よりもちょっと「そそくさっ」とした雰囲気をまとって17:00きっかりにお店にきた。ニコニコしていた。周りの人から伺うに、本当は寡黙なイメージがあるらしい竹下さんは結構私に笑顔を見せてくれる。そしてそれが私は無償に嬉しい。
大阪のミュージシャンや、ミュージックラバーや、ジャズ箱のオーナーたちが口をそろえて「竹下清志はほんまに素晴らしい」という彼のピアノに出会ったのは去年だけど、Piano Vocal完全Duoでやるのは初めてだったし、そもそも「ジャズスタンダード」だけをフリーに歌うライブを私は最近意識して控えていた。「市川愛」はジャズシンガーではないと思い始めていたからである。
でも、竹下さんと一緒に共有してみたい音楽景色はJazz Standardsと呼ばれる私がなんかよくわかんないけど憧れ、感動した音楽たちだなと思い、リハーサルはまずSkylarkから始めた。
「これ、リハーサルしないほうが良さそうやな」
Skylarkを歌い終わったら、竹下さんがそういった。
なのでリハーサル時間正味8分ほど。笑
二人で呑みにいった。ハモニカ横丁へ。
漫画「天使なんかじゃない」のみどりちゃんがやった答辞の時みたいに「この場所に立った時の感情を表現しようとおもい、私の原稿は真っ白です」的な感じで、セットリストも決めるのやめようっておもった笑
できるだけ渋いところがよかったから、しぶ~い居酒屋に入った。
そこで、初めてゆっくり竹下さんとお話したわけだけど、、。
あんなにゆっくりいろんな話したのは初めてでしたが
ダイヤのように溢れていく彼から発されるストーリーが、私が今まで感じて来た心のすみにあるストーリーと合致して、そしてなんか、私のことをたくさん褒めてくれて、すっごいすっごい嬉しかった。
彼のいう言葉の一つ一つは、ここで私が書いても仕方ないし
私が感じた言葉がそのままお伝えできるとおもえないから割愛しますが、でもあの30分ほどの飲んで話した時間が、そのあとのライブを100万倍いいものにしたのは間違いなく、そしてそんなことが起こることが、「音楽」という創造に、偉大な可能性がある証拠である。また絶対やりたいけど、やりすぎたくないとすら思う本当にかけがえのない瞬間の連続が、「竹下清志」&「市川愛」Duoライブでした。
でも、最後に一つかけるとしたら
竹下さんは、「相手の出音(でおと)」を一音たりとも否定しない。
それが私には本当に尊敬できる演奏家の姿に見えた。
いらしていただいた皆様本当にありがとうございました!
私は今、台湾にいます。帰るのは17日です。
5月18日のMotion Blue Yokohama
Ai Ichikawa Originals band Ver.
5/18 (THU) 18:00 Open 19:30 Start 2 stages
市川愛のオリジナル楽曲をめいっぱい素敵なバンド編成で披露します。このメンバーでは完全初顔合わせ。いやー、これも何が起こるかわからんちん!!
みんな来てね!!!
あのー、まじで!笑