新幹線の中で

日差しがじりじり
インドの記憶
ケニアの記憶
ギリシャの記憶
タイ
カナダ
沖縄
ハワイ

ジリジリと窓を突き抜けて私の細い手首から骨ばった腕を焼くこの、感じ、からいろんな場所での日差しを思い出す。

私はいま、
自分の生きてきた精一杯の記憶と感情の蓄積を使い果たしているようなそんな恐怖に襲われている。

この恐怖感さえも、未来の蓄積になるのかと思った時もあったけれどそれは間違いだ。この恐怖感は、蓄積されない。

さあ、次はどこへ行き
誰と会い
どこで陽射しに焼かれようか

 

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