<山下達郎ライブ@ブルースアレイ 行きました>

メモをしておきたかったけど、
メモをする微量の意識すらあまりにもったいなく感じ
目の前、耳の中、心の内側で巻き起こるそのステージに集中しようとした
だから曲目を全部は全部は覚えていない。

そもそも18時オープン、19時開始で、終わってすぐ私がいまいるネットカフェについたけれど、今23時07分。
アンコール含めてゆうに3時間半のライブだった。

最初に流れたのは、Sugar Babeの「今日はなんだか」のライブ映像。
もうどこにもこんなに昔の映像は残っておらず、ご本人が個人的にもっていたVHSのデータを投影したそうです。MCでもいってましたが、かなり下をむいて歌っていて、「世界にうらみがある」みたいに見えたでしょう?いや、昔ジョンBセバスチャンが、アーやって歌ってて、それのまねだったんだけど、今見るとほんと「世界にうらみのある音楽家」ってかんじですよね、ハハハって。

あーもうたまらない。
ご本人とベースの伊藤さん、ピアノの難波さんがステージに現れたとき
私はいくつかの決心をした(が、それは別にここではかかない)
要するにいいたいことは、その登場だけでも、人に何かを訴えかけるほどの力があったんです。
彼のオーラ。とかそういう、問題ではなく、その空間にいた人が彼を待ち望んで、そして出てきた!って、いうどうしようもない興奮のエネルギー、そしてもちろん彼自身のエネルギー、いろんなものの総合で、私は出てきただけで涙がでてきた。

こんなに序盤から、飛ばして大丈夫か?と思うほど今私は一人で目黒駅のネットカフェで書いているわけですが、早く家に帰りたいが、帰ったらかけなくなるし、書き残したい瞬間はいくつもあるが、こんなに衝動に駆られることはない。文筆家ではなく、本もよめねー、だから漢字もかけない、字も汚い。だけど自分の感受性だけは信じている。だからこんなに感じてしまったものを無碍にはできない。

一曲目は、「ターナーのきかんしゃ」
いやいや、この曲やばいっしょ、最初から涙腺がやばいでしょ。
って思っていたら2曲目がなんと「甘く危険な香り」
いやーもう2曲でも十分満足です。

このまま曲目と、そのときに感じてきたことを全部語ると、ネットカフェで一夜を過ごさないといけないので、割愛して書きます。

「自分はライブハウス出身なので、65歳くらいになったら、
これくらいの規模のライブハウスを、今日のメンバー(40年のつきあい)と一緒に回っていくんだろうなと思っていたけど、ありがたいことに、今もホールコンサートやドームをやらせてもらっている」
「ドームは4万5千人もはいるんだよ。もうさ、そうなるとカオスで、目の前に誰がいるとか、人は人に見えないしさ、よくわかんないんだよ
「100人の前で演奏できたら4万5千人の前でもできるよ、でもその逆はムリ。
4万5千人の前で演奏できても、1人、100人、の客を感動させることができるとは限らない」

もうノックアウトですよ。私は。
来週レコーディングをひかえて、今回はそのアルバムを作るという製作過程の中で、
新しいことばかりで、不安で、毎日脳みそが空中分解するような日々をおくっています。

山下達郎さんの↑の言葉で、自然に思い出したのは
ボストンでジェイムステイラーがいっていた言葉でした
「有名になるのは目にもとまらぬ速さなんだけど、一度知られるとみんななかなか僕のこと忘れてくれないんだよ。だからちょっと大変、ハハハ」って。

全部、本当なんでしょう。
だけれど、やっぱりその景色を見てからじゃないとわからない景色があるはずだ。

もういい。全部書ききれない。私は帰る。おうちに帰る。
だけど、こんなに感動しちゃって、どうしたらいいのさ。
知っているものしか話せない、感じたことしか語れない、やりたいことしかやれない。

65歳の山下達郎さんが、アカペラで、すごいうんだよ歌唱力もギターも。
そんなスキル的なことはまじでどうでもいい、だけどミュージシャンシップが、
存在のあり方が、すごいんだよ。

そしてこんなに感動させてくれたんだ。

いくつかの決心をしたひとつは、
もうライブはしない。(※2月のダフネとロイヤルホースはもちろんやるけど)
3月4月5月と、今までお世話になっていたライブハウスや
お店からの出演依頼を断り続けていたら、なんだかすごーく不安になってきちゃって、
ライブしていないと自分が忘れられちゃう気がして、不安な気持ちばかりが募っていたんだけど、
いやいや、やっぱり、ひとつも妥協しないでライブがしたい。何一つ。
別にいままで妥協していたわけじゃない。
でも、もう公開していいのかよくわかんないけど、アルバムが出た後5月13日の新木場のスタジオコーストでのレコ発だけだ。アルバムの全体像がつかめない、今もまだつかめない。だけど1曲1曲への想いは痛いほどにつかんでる。

2万5千人の応募があったというこの山下達郎ライブ@目黒ブルースアレイ
キャパは、170人が2日分。このライブのチケットを入手してくださったのは音楽業界の大先輩ですが、もう彼には、私の次のアルバム、もっといえばこれからの音楽人生を支援してもらったという気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。